2012年4月26日木曜日

ふじみ野市議会で、答弁をめぐってパワーハラスメント


埼玉県のふじみ野市議会で、答弁をめぐってパワーハラスメントを受け、精神的不調になったとして、市の部長が岸川弥生(みつしげ)・市議会議長(58)を相手取り、慰謝料など約165万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁川越支部に起こした。25日に第1回口頭弁論が開かれ、被告側は争う姿勢を示した。

 提訴したのは、前市生涯学習部長の高梨真太郎さん(60)。訴えは3月19日付で、3月末に定年退職する前だった。

 訴状などによると、岸川議長は昨年12月2日、指定した時間内に高梨前部長が市議会本会議に向けた追加答弁書を作成しなかったため、大声を上げた。その後も、総務常任委員会で担当課長の答弁に「部長の指導がなっていない」と怒鳴り、議長室に呼び出して市長への謝罪を命じた。「議案が通らなくてもいいのか」と脅されたこともあった、としている。高梨さんはこの影響で不眠など、抑うつ状態になり約5週間の病気休暇をとったという。

 訴えについて、原告側は「事実上優越的な立場を利用し、抵抗できないことを知りながら及んだ。違法性は高い」と主張している。