2013年7月16日火曜日

復興関連費13・6億円 愛知県が国に返還

東日本大震災の復興予算が全国の自治体の基金などを通じて復興支援と直接関係ない事業に使われている問題で、愛知県は16日、まだ使っていない約13億6千万円を国に返還すると発表した。復興庁は、国会などの指摘を受け、被災地や被災者以外にも使える資金として自治体に配った復興予算のうち、使われていない分の返還を求めていた。

 県財政課によると、国から交付された復興予算85億円余は五つの基金に配られた。このうち、まだ使われていなかったのは、緊急雇用創出事業基金約2億6千万円▽森林整備加速化・林業再生基金約4億2千万円▽地域自殺対策緊急強化基金約500万円▽医療施設耐震化支援事業基金約1億8千万円▽高等学校授業料減免等事業基金約5億円。

 県は今後、国への返還の手続きをとる。大村秀章知事は、予算は国の決まりに基づいて使ってきたと強調したうえで、「国が方針を変えたので残っている分は戻すということ。後ろ指を指されることではない」と話した。