2013年3月15日金曜日

金沢・カフェが自転車無料貸し出し


細い路地や古い街並みが残る「城下町金沢」を走るための自転車「金澤(かなざわ)バイク」を金沢市内のデザイン会社がつくった。小回りがきき、古典的なデザインが特徴だ。市内のカフェで無料で貸し出しており、利用者からの意見を募っている。

 金沢市の「ヨシタデザインプランニング」代表の葭田護(よしたまもる)さん(44)が4年ほど前、バイク好きの友人と一緒に「何か新しい自転車をつくれないか」と考えたのがきっかけだった。

 サイクリング好きな葭田さんは学生時代、自転車を使った旅行を楽しんだ。自転車で移動することで、旅先でより多くの人と交流する機会が生まれた。 

 そこで、「街中を散歩感覚で乗れるような自転車」をめざした。賛同してくれた能美市の「さとやま設計社」と協力して、3年がかりでデザインを練った。さらに台湾の自転車メーカーに持ち込み、1年かけて改良した。

 車体のフレームの高さは、スカートをはいていても乗りやすいように低く設定した。サドルは革張り調にしてクラシックなイメージを強調した。色はどんな服装の人が乗っても似合うように目立たないオフホワイト。ギアは、坂道でも簡単にのぼれるように7段変速にした。

 車輪の大きさは20インチ、全長約1・5メートルとやや小型。車体はアルミ製で重さ約11キロ。車に載せることが可能で、簡単に持ち運ぶことができる。

 試作用として10台をつくった。無料貸し出しは、5月ごろまで場所を変えながら続ける予定だが、希望があれば1台4万7250円で販売もする。