2011年12月21日水曜日

「空気が読めない」

サントリーのCMで歌っていた「上を向いて歩こう」も「見上げてごらん夜の星を」も、1960年代前半、昭和30年代のヒット曲だ。あれを歌うと、あのころは貧しかったなあ、でも、絆なんて言わなくても絆があったなあ、と思えてくるのはぼくだけだろうか。
と、天野祐吉さんが書いている。

昭和30年は1955年。日本社会党、自由民主党のいわゆる55年体制のはじまり。1960年安保闘争、1964年東京オリンピック開催。高度経済成長から一億総中流といわれた時代 。この過程が絆が薄れていった過程とだぶっていないでしょうか。
でも絆が意味なしとは思わないが、昭和30年代を懐かしんではダメだと思う。

よく言われる「空気が読めない」。状況を察知できず、その場に順応出来ない者に対して向けられる、まずこの言葉葬り去ろう。話さなきゃわからないでしょ。
自分を、言葉を発して表現し、他者とコミュニケーションしよう。お互いを理解し合い、違いを認めることから、関係作り出すことが大切だと思う。これを絆と呼べるかもしれないが、絆という言葉が先行することはないと思う。どちらにせよ、こうした作業を拒否してしまう言葉が「空気が読めない」