戦争や平和、震災を詠んだ短歌を全国から募集した「八月の歌」(朝日新聞主催、岐阜県高山市教育委員会後援)。入選作に作者が込めた思いを2週にわたって紹介する。まず「中学・高校の部」の5首。選評は美帆シボさん。
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広島を火の海にしたリトルボーイ小さな生まで一瞬にして
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ランドセル並ぶ校舎に人おらずいつでもそこにただあるだけ
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小さな手で握ったクレヨン描くのは花でもなくて戦の炎
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赤紙とおびただしい血と燃える火と赤、赤、赤のノンフィクション
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子どもたちの未来に向かって歩く足が地雷によって落とされる