2012年8月8日水曜日

高校生議会



高校生が平井伸治鳥取県知事らに県政について直接質問をぶつける「高校生議会」が7日、県議会本会議場で開かれた。高校生議会の開催は3年ぶり。約40人の傍聴人が見守る中、本物の県議顔負けの鋭い質問をした。

 鳥取県内の高校、養護学校12校の計12人が質問に立ち、若者が定住する街づくりや少人数授業の推進、持続可能な農業政策などについて、知事らの考えをただした。議論は休憩を挟んで約3時間に及んだが、居眠りする「議員」もなく熱い論戦が繰り広げられた。

 日野高の田辺祐太朗君(3年)は、卒業した小学校が閉校になり校舎も解体されたことを紹介し、「母校を無くして寂しい思いをした。未来の子どもたちにはこんな思いをしてほしくない」と訴え、若者の定住政策について問うた。平井知事は「働く場を確保して、若い人が夢や希望を持って住んでいける鳥取をつくっていきたい」と答えた。

 鳥取西高の椿貴裕君(2年)は、県が標榜(ひょうぼう)する「まんが王国とっとり」について、「漫画に約10億円の予算を割かねばいけないのかとの声もある」と切り込んだ。答弁した藤井喜臣副知事は「鳥取は自然も豊かで食べ物もおいしいが、それは他の地域も同じ。他地域との差別化が必要で、漫画で鳥取を楽しい地域にするきっかけにしたい」などと理解を求めた。