2012年10月2日火曜日

福島県、18歳以下医療費無料スタート


18歳以下の福島県民を対象にした医療費無料化制度が1日始まった。県外に避難している人を含め、同県内の市町村に住民票をおく約36万人が対象。公的保険の対象となる治療であれば、通院や入院時の自己負担分が無料になる。

 東京電力福島第一原発事故で子どもの健康への不安が高まったため、子育てしやすい環境をつくり、人口流出を防ぐ狙いがある。18歳以下の医療費無料化を都道府県単位で実施するのは全国で初めて。

 市町村が発行する受給者証を受診時に提示する。県外で受診した際は立て替え払いし、あとで市町村に請求する。

 新制度に伴う県の追加負担は年40億円ほど。国の財政支援で県が設けた県民健康管理基金を充てる。無料化による受診増で、医師不足に悩む医療現場に過剰な負担がかからないよう、県は適正な受診を呼びかけている。