2012年2月14日火曜日

活用できてない家電

1位は自動食器洗い乾燥機。 国産初の食洗機を売り出したのは1960年。当時は洗濯機ほどの大きさだった。米国などでは60年代以降に普及が進んだが、日本では仕上がりへのこだわりが強いことや、「主婦の手抜き」という見方が障壁に。パナソニックでは長い間赤字部門で、撤退の声が常にあったという。
 状況が変わり始めたのは90年代後半。小型の機種が発売されたのに加え、病原性大腸菌O157が社会問題化し、除菌のために買い求める人が増えた。出荷台数(日本電機工業会調べ)は2004年に約94万台とピークを迎えた後に下がったが、ここ数年再び上昇。11年は約67万台だった。
 小泉純一郎元首相は03年、食器洗い機、カメラ付き携帯電話、薄型テレビを「三種の神器」になぞらえた。白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機の本家「三種の神器」は昭和30年代の一般家庭への普及率が3割前後。今の食洗機とほぼ同じだ。
 「先進国で食洗機が普及していないのは日本くらい。今は普及率がちょうど踊り場で、ここを超えればぐっと伸びる可能性もある。利用者の満足の声をどれだけ伝えられるかが鍵です」と言う。 
簡単にはモノが売れない時代、「持ち腐れ」の汚名を洗い流すことはできるだろうか。

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■期待ほど活用できていない家電(ハウスキーピング協会調べ)

1 自動食器洗い乾燥機

2 衣類乾燥機

3 ホームベーカリー

4 乾燥機能付き洗濯機

5 電子レンジ、オーブンレンジ

6 ホットプレート

7 電気ポット

8 全自動洗濯機(乾燥機能なし)

9 コーヒーメーカー

10 アイロン