2011年8月9日火曜日

貧困・原発労働・人間の復興

弁護士の猪股 正さんの文を読んだ。(季刊・労働者の権利2011・7)
2009年、日本の貧困率16%は1985年以降で最悪。非正規雇用の拡大が、大きな要因。
原発労働の実態。福島第一原発は、日立、東芝など元請と、5重6重それ以下の重層下請構造。下請労働者が9割近い。労災の申請すると仕事がなくなる。東電は人件費5~10万円出しているといわれているが、末端は日給7,000円~1万円程度。このような現実が紹介されてました。
女工哀史の現代版に加えて、被爆労働という、命を削りながらの労働につく下請労働者。
こうした労働に支えられて、稼動する原発。電気による便利な生活は、こうした労働者に支えられているという事実を想像する力を減退させてしまった。
原発にまつわる労働だけが悲惨なわけじゃない。日本中に、労働者にまつわる悲惨は事欠かない。
働くことで、この社会の一員と実感できる労働のあり方が、問われているのだ。もっとも弱い人の権利を労働組合は、団結は力という理念に基づいて、守る闘いの真ん中にいて力発揮すべきだ。人間らしく生きるために。


相対的貧困率とは


OECDによる定義は等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯員数の平方根で割った値)が、全国民の等価可処分所得の中央値の半分に満たない国民の割合の事。